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マーケティングを考える際に不可欠なブルー・オーシャン戦略とは?

2021.11.05

マーケティング戦略を学ぶ中で必ずと言っていいほど出会うのが「ブルー・オーシャン」というキーワード。

「ブルー・オーシャン戦略」という本の中で語られた戦略ですが、本の中では非常に本質的な戦略論、示唆に富んだ内容が展開されています。

今回はブルーオーシャン戦略についての概要をまとめていきます。

1 「ブルー・オーシャン」とは?

「ブルー・オーシャン」とは、競争相手のいない未開拓の市場を指す言葉。まだ血に染まっていない綺麗な青い海のことと考えてください。

フランスの大学院の教授であるW・チャン・キムとレネ・モボルニュが、「ブルー・オーシャン戦略」という共著の中で2005年に提唱したビジネス用語として知られています。

 

 

2 「ブルー・オーシャン」の対義語である「レッド・オーシャン」

ブルー・オーシャンの対になる言葉としてキムとモボルニュが使っている言葉が、「レッド・オーシャン」。レッド・オーシャンは、競合する企業が林立して飽和状態にあり、血みどろの競争が行われている既存市場のことです。

ただし、ブルー・オーシャンには後から次々と競争相手が参入してくるので、簡単に模倣されるような商品だった場合、あっという間にレッド・オーシャンになってしまうという特性もあります。

ブルー・オーシャンとレッド・オーシャンは非常に近しいポジションだと言えます。

 

 

3 「ブルー・オーシャン」は見つけるものではなく、創り上げるもの

「ブルー・オーシャン」にたどり着くためには言うまでもなくブルー・オーシャン戦略が必要です。

「ブルー・オーシャンを発見する」という考え方も大事ですが「ブルー・オーシャンを開拓する」、「ブルー・オーシャンを創造する」といった向き合い方が非常に重要。

ブルー・オーシャンは、あくまで「競争相手がいない、または少ない市場」であって、楽をして簡単にことが運ぶ市場ではありません。しっかりとした戦略と参入後の遂行力が必要なのです。

今自分たちが保有している強みを掛け合わせて新しい価値を創造することを意識することも大切。

 

 

4 ブルーオーシャン戦略で大切な「バリューイノベーション」

バリューイノベーションは「競合がいない市場でビジネスをする戦略」の事。バリューイノベーション創造を目指すために「 価値を高めること」「低コスト化すること」という2つの要素をもとに差別化を図ります。

ブルーオーシャン戦略において重要な観点もほぼここに集約されると言って差し支えないでしょう。

すなわちバリューイノベーションとは、「コストの引き下げと付加価値の向上」を同時に進行させること。

これの組み合わせにより新しい市場を創造しようという マーケティング戦略です。簡単に言えば強みの組み合わせを考えてライバルがいないポジションで戦っていくことを目指した戦略ですね。

買い手にとってより価値の高いものを提供すると同時に、それに付随するコストをカットしていきます。

 

 

5 基本分析法「4つのアクション」

ブルーオーシャンを見つけるためには、既存市場がどのような価値の提供に重点を置いているのかを正確に把握する必要があります。そのために活用される分析ツールが「戦略キャンパス」です。

戦略キャンパスとは、
・横軸に業界の競争要因(=顧客から見た価値)
・縦軸には各要因に対して「顧客がどの程度のレベルを享受しているか」
を示すチャートのこと。それぞれのスコアが高いほど、企業がその要因に力を入れていることを意味します。

戦略キャンバスを作成するメリットは、主に以下の二つです。
・既存市場の現状の把握
・競合他社が何に投資しているか(自社の商品やサービスの何を売りにしているのか、顧客にどのようなメリットを提供しているのか)

この二つの点を理解した後、「4つのアクション」を考え、ブルーオーシャンの発見を狙います。

ブルーオーシャン戦略においては下記の「4つの問い」に答えることで強みを探ります。

Q1 業界常識として製品やサービスに備わっている要素のうち、取り除くべきものは何
か?
Q2 業界標準と比較し、思い切り減らすべき要素は何か?
Q3 業界標準と比べて大胆に増やすべき要素は何か?
Q4 業界でこれまで提供されていない、今後付け加える要素は何か?

上述した通り、ブルーオーシャンの発見にはバリューイノベーション(コストの引き下げと付加価値の向上)が重要な役割を持ちます。

戦略キャンパスで描いた業界の競争要因(横軸)の中から、自社サービス・商品が力を入れる要素・抜く要素を決定することで、具体的な事業の展開方法を決定します。

 

 

6 ブルーオーシャン戦略に成功した企業から見る4つのアクション

6-1 シルクドソレイユ

ブルーオーシャン戦略の成功事例として最も有名なものの一つとして「シルク・ドゥ・ソレイユ」が挙げられます。

シルク・ドゥ・ソレイユはそれまで主に子供をターゲットとしていたサーカス業界において、「大人向けのサーカス市場」を創造しました。子供向けのアミューズメント施設やテレビゲームなどの普及によって収益の減少に悩まされていたサーカス業界でしたが、ここに大きくメスを入れます。

コストのかかる花形パフォーマーや動物によるパフォーマンスを削り(コスト削減)、さらに大人をターゲットとしたチケット価格を設定すること(客単価の向上)で、サーカスでもない「シルク・ドゥ・ソレイユ」という独自のエンターテイメントを作り出すことに成功しました。

Q1 業界常識として製品やサービスに備わっている要素のうち、取り除くべきものは何か?→動物/パフォーマー/グッズ販売/舞台
Q2 業界標準と比較し、思い切り減らすべき要素は何か?→笑いとユーモア /危険やスリル
Q3 業界標準と比べて大胆に増やすべき要素は何か?→個性あふれる独自のテント
Q4 業界でこれまで提供されていない、今後付け加える要素は何か?→テーマ性 /洗練された環境 /芸術性の高い音楽やダンス

 

6-2 IKEA

IKEAもブルーオーシャン戦略に成功した例と言えるでしょう。

今まで「家具を選ぶこと」は魅力的な体験として提供されておらず、ただ置いてある家具を買うだけというスタイルでした。ここに選ぶ楽しさ、体験性を生み出すことに成功したのがIKEAです。

Q1 業界常識として製品やサービスに備わっている要素のうち、取り除くべきものは何か?→「見て選ぶ」という単一的な選択肢、体験
Q2 業界標準と比較し、思い切り減らすべき要素は何か?→家具屋さん感
Q3 業界標準と比べて大胆に増やすべき要素は何か?→探す楽しさ /アミューズメント性
Q4 業界でこれまで提供されていない、今後付け加える要素は何か?→「体験して選ぶ」という選択肢

 

6-3 ユニクロ

ユニクロが登場する前と後ではファッションが大きく変わったのではないでしょうか。

ユニクロは行ったのは非常に大胆なブルーオーシャン戦略でした。

「個性をアピールして楽しむことができる」というアパレルそのものが持つ特性自体を大きく取り除きます。悪く言ってしまえば「個性のない服」を展開していきました。

その代わり安価に匿名性の高い服を選べるようになり、より顧客がファッションに向き合う機会を創出。ファッション体験そのものの母数を向上させたと言えます。

Q1 業界常識として製品やサービスに備わっている要素うち、取り除くべきものは何か?→個性
Q2 業界標準と比較し、思い切り減らすべき要素は何か?→価格
Q3 業界標準と比べて大胆に増やすべき要素は何か?→製造から販売までのマーケティングリソース
Q4 業界でこれまで提供されていない、今後付け加える要素は何か?→機能性

 

 

まとめ

ブルーオーシャン戦略では「いかに強みを見つけるか/作り出すか」について深く考える必要があります。

そのために競合やマーケット、ユーザーのことをしっかり調べることも重要。誰も参入していないマーケットは、自分たちが保有しているナレッジの掛け合わせによって創出できるかもしれません。

戦略を考える際は是非ブルーオーシャン戦略も参考にしてみてくださいね。

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