移転知識

オフィス移転の原状回復の基礎知識について

2020.04.15

オフィス移転をする際に、発生する原状回復。

原状回復工事とは、現在のオフィスを契約時に引渡しを受けた状態に戻す工事の事。

オフィスの引渡しを受けると、テナント(お客様)の多くは内装工事を行うケースがほとんど。そのため退去する時には内装工事をしてもしなくても、テナント側にて費用を負担する内容になっています。

ただしコンパクトな物件だと住居よりの原状回復内容になっているケースもある為、契約前に確認しておく事がおすすめ。

基本的に原状回復の内容は、契約書内に原状回復基準として記載されています。

契約書の明渡し内容に「オーナー側が承諾すればその限りではない」などの文言が入っている場合は、明け渡し状態の相談ができるケースも。

今回は原状回復に関しての注意点や基礎知識をご紹介していきます。
※この記事は2020年4月7日に追記しました。

1 原状回復の基礎知識 〜原状回復基準書とは〜


「原状回復基準書」とは、退去時にトラブルにならないように原状回復の内容を取りまとめてある書類の事。

契約書に原状回復基準書が別紙として添付されていたり、項目が記載されている物件も。

原状回復の項目は大まかに下記に分類されますが、物件によって項目が違うケースがあるので契約書の確認が必要です。

  • 壁は、壁紙の場合は全面張替、壁が塗装の場合は全面塗装
  • 天井、壁紙の場合は全面張替、天井が塗装の場合は全面塗装
  • 床は、タイルカーペットの場合は全面張替、OAフロアの場合高さ調整や破損は交換
  • 巾木、全面張替え
  • 扉及び枠は、全面塗装
  • 管球(蛍光灯や電球)は全部交換
  • 設備を移設や増設した場合は元に戻す(空調や火災報知器、スプリンクラーなど)
  • 原状回復が終了した際のクリーニング、エアコンなどのクリーニングなど

契約書の内容によっては現地確認をして損傷箇所だけ修復してクリーニングのみ、損傷箇所がなければクリーニングのみの費用負担になります。

オーナー、契約書によってケースが異なるので必ず確認するようにしましょう。

 

2 原状回復工事をする業者は選べるの?


原状回復工事の業者を選べるかどうかは、オーナーや契約書内容によって違ってきます。

オフィスビルの原状回復工事などの工事をする時には、どの業者で誰が工事費用を負担するのかを分けています。

その分けた区分一覧を工事区分表と呼びます。

工事区分にはA工事B工事C工事と三種類。工事業者と費用負担は下記を参考にしてください。

  • A工事...オーナー指定業者、オーナー負担
  • B工事...オーナー指定業者、テナント負担
  • C工事...テナント指定業者、テナント負担

内装工事の際にも出てきますが、原状回復工事はこの中でよく話題に上がるB工事の部分。

このB工事は、オーナー側が指定してくる業者に対してお客様が費用負担することが特徴。そのため、業者の動きが悪くても変更できなかったり、料金が高くてもその金額で工事しないといけなかったりするなどの悩みが発生してしまう可能性も...

そのため交渉が発生しやすい工事区分と考えられます。

 

3 いつまでに原状回復工事をするの?


原状回復工事は、契約期間内に完了する必要があります。

オフィスの契約だと、「契約期間内に引っ越しを済ませ、原状回復を完了させてから明渡しを完了させる」との内容が記載されているケースが多い傾向にあります。

当然ながら原状回復期間は広さや内装の具合で期間が変動します。コンパクトな物件は数週間でも、大型オフィスだと数ヶ月かかってしまう事もあります。

そのため早めに原状回復の見積もり依頼を行い、原状回復工事期間がどのくらいかかるかを確認しておくのがおすすめ。

オフィスの場合、土日や夜間に工事をしないと別のフロアのお客様に騒音や振動、エレベータが全然こないなど苦情が入る為、工事を行えない日にちや時間帯がある可能性も考慮しておきましょう。

また年末年始やお盆などは工事業者がお休みになる場合もあるので注意しましょう。

 

4 費用負担はどうなるの?


テナント側にて負担になります。

ネットで見つけた比較的安価な業者に依頼したいと思う方もいらっしゃいますが、基本的にはオーナー側にて指定された業者での工事になります。

オーナー側にて指定された業者の場合、長く付き合いのある業者やオーナーの関連会社もいます。それでも不安な場合は業者の相談に乗ってくれるオーナーも。まずは相談してみることをおすすめします。

すごく安い業者へ依頼して仕上がりが汚くやり直しが必要になってしまい、トラブルになるケースもありますので、業者選びには注意が必要です。

 

5 居抜きができれば費用負担はない?


最近は居抜きで退去することも多く、そうなると費用は大幅に抑えられるケースもあります。

ただし、費用負担はあるケースが多いので注意が必要です。

例えば机椅子の廃棄代やオフィス内のクリーニング費用(エアコンを含む)などが費用負担として考えられますね。

原状回復する費用から考えると予算を抑えられるとはいえ、規模や内装によってはまとまった費用になることもありますので気をつけましょう。

 

6 原状回復が必要なケース

6-1 セットアップオフィスを借りる場合

セットアップオフィスの場合でも、原状回復工事を行う必要があります。この場合、借りる際のセットアップの内容に戻すことが一般的。

会議室の造作や壁紙・タイルカーペットの張り替えなど、オーナー側で造作した素材などが高価な場合もあるため注意が必要です。

一旦、原状回復工事基準を契約前に確認しましょう。退去時にどのように戻すかが記載されているため内容を事前に把握できます。

気になる場合は事前に仲介会社に相談すると良いでしょう。

 

6-2 なぜセットアップオフィスで原状回復が高くなる場合があるのか?

オーナー側としては入居する方のニーズを想定してこだわりを持って、内装造作をされているケースもあります。

また入居された方にはできるだけ長い期間使っていただきたいので、会議室の間仕切り、壁紙やタイルカーペットは高単価で高品質のものを使う傾向にあります。

上記以外にも物件によってはエントランスや会議室の造作があったり、天井を抜いて開放感を出すような物件もあるんです。

そういった造作部分も原状回復対象になる為、傷や汚れの補修や塗装や張替えも必要。

原状回復は元に戻す必要がある為、内装造作を補修する程度であれば良いですが、壁の凹みがあり壁を交換する必要がある時には補修と比べるととても大きな金額が発生します。

契約期間内で工事する必要があり、余計な期間が発生する可能性も。

必要最低限の綺麗な状態に戻す事務所仕上げより、費用や期間がかかってくる可能性がある為、借りる前に原状回復内容は確認をしっかり行うことが必要です。

 

6-3 内装造作を実施している場合の原状回復の流れ

一般的な原状回復工事は以下の流れが多いです。

  • 内装造作を解体
  • 壁紙張替
  • 鉄部塗装
  • タイルカーペット張替
  • 管球交換
  • クリーニング

セットアップオフィスと比べて原状回復の工事も段取りしやすく、壁紙やタイルカーペットは量産されている単価の安いものが選ばれやすい傾向にあります。

新しく借りた方が内装造作をするので、必要最低限の綺麗な状態にすれば良いと思われがち。原状回復の状態もわかりやすく、トラブルになるケースも少ないことが特徴です。

 

6-4 居抜きで使っていたオフィスの場合

居抜きで入居する場合、内装費用や内装期間を圧縮できるため非常に人気な物件。ただ、こちらも原状回復工事は必要と契約書内容に記載されています。

セットアップオフィスと同様に、原状回復工事基準を契約前にもらっておき確認しましょう。こちらも退去時にどのように戻すかが記載されています。

オーナー側は居抜きでの入居を認めた際には、原状回復をしっかり実施してもらえるかを非常に気にする程。そもそもの原状回復の原状を居抜きで入った方は知らない為です。

一般的な原状回復工事だと内装造作を解体して、壁紙張替・鉄部塗装・タイルカーペット張替・管球交換・クリーニングになります。

壁紙やタイルカーペットは量産されている単価の安いものが選ばれやすいことが特徴。

必要最低限の綺麗な状態にすれば良い傾向にあります。全て新品で綺麗な為、トラブルになるケースも少ないこともメリットの一つ。

ただ、その他に以前のテナントさんが、建物設備を変更している場合は、予想以上に費用発生する可能性があります。

よく挙げられるケースは以下の通りです。

  • 貸室扉を交換していた
  • 空調の増設や位置変更時や電気容量を増設していた
  • 照明を全部入れ換えていた
  • OAフロアを撤去していた
  • 天井を抜いた

内装をしていたセットアップオフィスや、居抜き物件を検討されている方は退去時の原状回復費用についても配慮しながらオフィス選びをすると良いでしょう。

 

まとめ

結論として、原状回復は余計な費用を払わず退去したいと誰もが思うため、しっかりとした知識とオーナー側との調整が必要な項目です。

オフィス移転の中でも一番トラブルになりやすいので、分からない項目があれば以前契約した仲介業者や、今お話をしてる仲介業者、現オフィスの内装をしてくれた内装業者、これから内装を依頼する内装業者などにも聞き、不明な点が無いようにしましょう!

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