助成金・支援制度

オフィス移転で活用したい補助金・助成金を紹介!メリットやデメリットも解説

更新日:2022.11.21
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オフィス移転をしたいものの費用が厳しいという場合は、補助金や助成金を活用することを検討するといいでしょう。ただし、メリットだけではないため、デメリットも含め確認しておくことをおすすめします。本記事では、補助金や助成金を利用するメリットとデメリットを解説しながら、オフィス移転で活用できる補助金・助成金の紹介もしています。

 

1.補助金と助成金について

1-1.補助金とは

補助金とは、国や自治体が企業や個人事業主を支援するための制度です。「融資」ではないため、原則返済は不要ですが、申請後に審査が入り選ばれた事業者に対してのみ交付されます。受け取れる事業者の数が限られているため、交付金額は高いものの、その分交付条件が厳しいケースが多いです。

 

1-2.助成金とは

助成金とは、主に厚生労働省が実施している制度です。補助金同様「融資」ではないため、こちらも原則返済は不要です。条件を満たしていれば確実に受け取れるケースが多く、補助金に比べて交付金額は低い場合があります。

 

2.補助金・助成金を利用するメリット

2-1.費用削減ができる

返済不要の資金を得ることで、自己資金からの出費を削減することができます。オフィスが手狭になり、今後を考えるとオフィス移転をした方がいいとなったとしても、自己資金が足りず時期を見送らなくてはいけないことは往々にしてあります。金融機関から融資を受けると、当然ながら期日までに返済しなくてはいけません。補助金や助成金で資金を得ることができれば、そういった問題もクリアできるのではないでしょうか。

 

2-2.労働環境を整備できる

補助金・助成金の申請をする上で、就業規則や労使協定書などの書類提出をする場合があります。労務管理体制が疎かになっていると、当然申請は通らない上に労使トラブルに発展する可能性が考えられます。この機会に労働環境の見直しを図ると共に、交付金を利用した福利厚生の見直しをすることも可能です。

 

3.補助金・助成金を利用するデメリット

3-1.必要書類が多い

申請の際は多くの書類作成や必要書類の提出を求められます。役所に足を運び必要書類を集めたり、既にある書類に関しても万が一不備があった場合は改訂の必要があるかもしれません。当然ながら、ほんの僅かな不備があった場合は作成し直さなければいけません。

 

3-2内容が改訂される場合がある

補助金・助成金は同じ内容のものがずっとあるわけではありません。数週間から1ヶ月程度の短期間で公募しているものもあれば、長期間該当する事業者を公募する場合もあります。また、一見同じ条件でも細かい規定が変わっている場合もあります。こまめに情報を確認しましょう。

 

4.補助金・助成金の申請の際の注意点

4-1.支給は原則後払い

申請が通ったからといって、すぐに受け取れるわけではありません。例えば、総額200万円の事業で1/2の補助金もしくは助成金を受け取ることができるとなった場合は、自社で200万円を支出し、後から100万円を受け取るという流れが基本となります。そのため、まずは想定経費の満額を用意する必要があります。

 

4-2.手続が煩雑な場合がある

必要書類が多いだけでなく、内容をわかりやすく具体的にするための資料作成が必要な場合もあります。また、交付を受けた後も実施や成果の報告を求められることがあります。かなり労力が必要な作業になるため、条件をクリアしているものを手当たり次第申請しようとすると本来の業務まで手が回らなくなることも。申請の必要があるかどうかも、きちんと考えてから取り組むことをおすすめします。

 

4-3.返還を求められる場合がある

交付を受けた後、申請内容や提出書類の通りに取り組みを実施していない場合や、成果が著しく思わしくない場合は、補助金・助成金の一部もしくは全額の返還を求められる可能性があります。申請を行った事業については可能な限り最後まで取り組み、やむを得ず撤退する場合はその理由を明確にしましょう。

 

4-4.課税対象となる場合がある

補助金・助成金は「雑収入」として扱われるため、課税対象ですが消費税は対象外です。法人の場合は「法人税」、個人事業主の場合は「所得税」となります。確定申告の際、申請することを忘れない、申請ミスがないようにしましょう。

 

5.申請の流れ

5-1.対象の補助金・助成金を探す

まずは行政のホームページなどで情報を集めましょう。どのような補助金・助成金が利用できるかは、オフィス移転の目的や時期、オフィスの所在地などによって異なります。また、商工会議所や産業振興センターは、管轄地域の事業者に向けてさまざまな情報を提供しているため、相談に行ってもいいでしょう。

 

5-2.必要書類の作成・提出

申請する補助金・助成金を決めたら条件を確認し、書類を作成・提出しましょう。また、必要であれば別途資料を作成することもあります。必要な費用の算出にあたり、業者から見積もりをとる必要があるケースもあります。もし期日がある場合は、余裕をもって準備するといいでしょう。

 

5-3.申請、補助金・助成金を受け取る

申請した事業を実施し、各種支払いを済ませ、交付を受けるための申請を行い、補助金・助成金を受け取ります。領収書などの支払いの証明になるものは必ず保存しておきましょう。手続きの際、証明がない場合や不備があった場合、支払いの時期が遅れたり交付額を減額されるばかりか、交付そのものが取り消しになる可能性があります。

 

5-4.必要に応じて報告書類を提出

補助金・助成金によっては、申請した内容の実施報告や実績報告を求められる場合があります。報告を怠った場合、交付額の一部または全額の返還を求められる可能性があるため、申請時に確認し、きちんと報告を行いましょう。

 

6.オフィス移転に活用できる補助金・助成金

6-1.キャリアアップ助成金

非正規雇用労働者を正社員として雇用した場合(正社員化支援)や、処遇を改善した場合(処遇改善支援)に事業主に交付される助成金です。

<正社員化支援>
正社員化コース:有期雇用労働者等を正規雇用労働者に転換又は直接雇用
障害者正社員化コース:障害のある有期雇用労働者等を正規雇用労働者等に転換

<処遇改善支援>
賃金規定等改定コース:有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を改定し2%以上増額
賃金規定等共通化コース:有期雇用労働者等と正規雇用労働者との共通の賃金規定等を新たに規定・適用
賞与・退職金制度導入コース:有期雇用労働者等を対象に賞与・退職金制度を導入し支給又は積立てを実施
選択的適用拡大導入時処遇改善コース:選択的適用拡大の導入に伴い、短時間労働者の意向を大切に把握し、被用者保険の適用と働き方の見直しに反映させるための取組の実施
短時間労働者労働時間延長コース:有期雇用労働者等の週所定労働時間を3時間以上延長し、社会保険を適用

各コースの実施日前日までに、計画書類を作成し提出することが必要です。様式は厚生労働省のホームページからダウンロードが可能です。

 

参考:厚生労働省ホームページ

 

6-2.ものづくり補助金

正式名称は「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といい、補助金を活用したオフィスの設備投資をきっかけに生産性が向上することが条件です。対象企業については、業種や資本金の額、常勤従業員数など規定があり、公募期間が決まっています。また、デジタル枠やグリーン枠等、複数の枠が設けられているため、要件をよく確認しましょう。

 

参考:ものづくり補助金総合サイト

 

6-3.事業承継・引き継ぎ補助金

事業承継やM&Aにより事業再構築や設備投資、販路開拓等に挑戦する費用を支援する補助金です。経営革新事業、専門家活用事業、廃業・再チャレンジ事業があり、それぞれ要件が異なるため、事務局のホームページを確認するといいでしょう。交付が決まった際は、実績報告や後年報告が必要になるためそちらも事前に確認しておきましょう。

 

参考:事業承継・引継ぎ補助金

 

6-4.IT導入補助金

中小企業や小規模事業者がITツール導入に活用できる補助金です。今まで通常枠のみでしたが、令和3年度からセキュリティ推進対策枠、デジタル化基盤導入枠が追加されました。導入したいITツールやIT導入支援事業者を決め、申請後審査が通った後に導入します。中小企業・小規模事業者とITベンダー・サービス事業者とで申請や手続きの内容が異なるため、間違いのないようにしましょう。

 

参考:IT導入補助金

 

6-5.小規模事業者持続化補助金

商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいる小規模事業者や特定非営利活動法人が活用できる補助金です。販路開拓や業務効率化など、生産性向上の支援を目的としています。常勤従業員数が5〜20名以下が対象のため、スタートアップは確認しておくといいでしょう。交付後は実績報告書等の提出が必要になります。

 

参考:小規模事業者持続化補助金

 

6-6.地域創造的企業補助金

雇用の創出を促す創業プランを支援する補助金です。対象は産業競争力強化法の認定エリアのため、まずは対象エリアかどうか確認の必要があります。起業の際に活用できる補助金ですが、事業実施完了日までに新たな従業員を1名以上雇い入れる必要がある等の規定があります。

 

参考:地域創造的企業補助金

 

6-7.事業再構築補助金

コロナ禍による経済社会の変化に対応するために、業態転換や事業再編等、思い切った事業再構築を計画する中小企業を支援する補助金です。通常枠の他に、大規模賃金引上枠やグリーン成長枠など複数枠設けてあります。コロナ禍の影響で売上高が10%以上減少していること等が対象となります。

 

参考:事業再構築補助金

 

7.各自治体の補助金紹介

7-1.企業立地支援制度(東京都)

板橋区では「ベンチャー企業・起業家支援賃料補助金」があります。賃料の一部を補助し、創業期の経済的負担の軽減を図ることで、区内の創業促進と雇用の創出を目的としています。消費税、共益費、保証金、敷金、礼金、更新料、火災保険料などは対象外なので注意しましょう。
他、荒川区や大田区その他23区外のエリアでも補助金、助成金があるため、事前に確認してみるといいでしょう。

 

参考:東京都企業立地相談センター

 

7-2.埼玉県産業立地促進補助金(埼玉県)

新たに本社施設を設置、もしくは県外からの移転が対象で、不動産取得税相当額の補助を受けることができます。通常、限度額は1億円までですが、宇宙関連事業やロボット・AI・IoT関連事業等は限度額が2億円になります。「埼玉県SDGsパートナー」に登録することが条件です。

 

参考:埼玉県の企業立地優遇制度

 

7-3.企業立地促進補助金(神奈川県)

土地・建物・設備への投資額の一部を補助する制度です。対象はロボット関連産業や、IT/エレクトロニクス関連産業等で、常用雇用数等の条件があります。また、不動産所得税の軽減制度や、企業立地促進融資等も行っています。

 

参考:セレクト神奈川NEXT

 

7-4.千葉県企業補助金(千葉県)

建物に係る不動産取得税相当額もしくは償却資産に係る固定資産税相当額の補助を受けることができます。特定振興地域であれば、条件が通常に比べてやや緩和されているため、対象エリアかどうか確認するといいでしょう。

 

参考:千葉県立地企業への優遇制度

 

7-5.群馬県企業誘致推進補助金(群馬県)

設備投資に係る不動産所得税相当額を補助する制度です。これに関しては業種が限られていますが、東京23区内からの移転支援制度等もあります。その場合は不動産取得税に加え、法人・個人事業税も補助を受けることができます。

 

参考:群馬県優遇制度

 

7-6.栃木市オフィス移転等支援補助金(栃木県)

新型コロナウイルス感染対策やBCP対策として栃木市内に本社を移転する場合や県外の本社で事務所を新たに栃木市に新設する場合、事務所の整備に要する費用を補助する制度です。業種の規定がないため、多くの企業が利用できる制度になっています。

 

参考:栃木市オフィス移転支援補助金のご案内

 

7-7.茨城県の企業立地促進優遇制度(茨城県)

茨城県内に事務所を新設または増設し、県内で5名以上従業員が増加した場合、不動産所得税の補助を受けることができます。公的団体が造成した工業団地等の区域内である場合は、5名未満でも対象になるため、あわせて確認をしておくといいでしょう。

 

参考:茨城県の企業立地促進優遇制度

 

7-8.エリア別補助金・助成金の紹介

エリア別に補助金・助成金の紹介をしています。関東外へ新設・移転を検討している場合はぜひご確認ください。

 

8.まとめ

上手く遣えば、大きくコストを削減できる可能性が高いため、オフィス移転を検討する際は利用できる補助金や助成金がないか確認することをおすすめします。

 

 

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